1. ある時、私が20歳代の頃の話、電車で松本から名古屋方面に向かっていた。
木曽あたりに差し掛かった時、田舎にはめずらしく、4人位の白人男性の集団が乗っていた。
その中の一人が、ふんぞり返って、脚を広げて、何か言っていた。
私はその横柄な態度を見て、ちょっと頭に来た。
そこを通り過ぎる時は、口には出さなかったけど、心の中でとても怒っていて、一べつを投げた。
それから少しして、そちらの男性を見ると、こちらをとても怖がっている様子だった。小さくなって、おどおどしていた。
白人男性というと、堂々としていたり、ちょっと威張っていたりする印象があるが、この白人男性は、本当におびえていた。
この時の印象を私は忘れることが出来ない。
白人男性でも、こういう一面があるんだなぁ、と深く思い知った。
もちろん、一くくりに白人男性とは言えないのですけど。
知らない人や、日本人におびえたりするんだなぁ、と思い知って、思い込みが変わった瞬間だった。
2. 次に、ロンドンでの出来事、短期の英会話スクールが終わって、トラファルガー広場を見物しに行った時、
一人の白人男性が、私の前に立って、20ペンス下さい。 と言って、私が無視すると、次の人の前に行って、20ペンス下さい。と言っていた。
大の大人の、白人男性が、物乞いをしてたんです。
まさかと思いました。驚きました。
白人は、カラードより富裕であるのに、そして福祉が進んでいるというイギリスで、こんな光景を目にするとは意外だった。
私の白人に対するイメージが変わった、二つの大きな出来事でした。
白人も人の子、いろんな人がいるということです。