投稿者:ジュリア 投稿日:2007年 8月13日(月)12時15分18秒編集済 <日本の経済システムがアダムスミスの原始資本主義化している。海外への貿易で日本経済は潤っているが、日本国内の消費は相変わらず低迷している。国内消費の増加があってこその明るく、豊かな社会と言えるのではないか? 一部に派遣などの非正規雇用のスタイルで働きたいと言っている国民も多いと言う人もいるが、その影で正社員として働きたい人が大勢いる。本来正社員として働きたい人が、低賃金の非正規雇用に甘んじている。これは、個人の努力ではどうにもならない悪弊だ。 これは、小泉政権が立法化したものである。 同一労働同一賃金を保証するためには、正社員として働きたい人間に、正社員として働ける制度を立法によって保障しなければならない。 若い人が結婚したくても、男性が非正規雇用だと、将来の展望が持てず、結婚に至らないケースも多い。 間違った雇用、税制制度の改革が必要だ。 雇用に於いて、正社員として働きたい人間が、正社員として働けるようになるには、派遣でなければ対応できない職業を除いて、企業は原則として正社員と雇用しなければならない、という立法措置がどうしても必要だ。 また、税制面においては、第一に手を付けなければならないのは、政官財の癒着の問題だ。これは、二大政党政治による政権交代に期待するしかない。 第二に、法人税の引き上げだ。 第三に、所得税の累進税率の細分化と、富の再配分機能の強化だ。日本の税制はシャープ税勧告の精神にもう一度目を向ける必要がある。消費税が逆進税であることを考えれば、いよいよ国民の税を上げるというなら、どうして消費税の議論しか出てこないのか、ジュリアには理解できない。どうしても上げる必要があるなら、まず所得税でまかなうべきであって、消費税には手をだすべきではない! 第四に金余り状態の日本では、治安の維持、所得の再配分の見地から、「富裕税」を新設するべきではないか?年収2000万円以上の富裕層は、日本社会の構成員の責任として、誰のお陰でリッチな生活が出来ているかを考えれば、「富裕税」を新設する必然性が見えてくるだろう。 日本の税制は、所得の高い層を優遇し、所得の低い層を冷遇している。貧困は犯罪を産み、社会不安の源になっていることを良く認識しなければならない。 歴史を顧みても、中間層の安定がなくなった国は滅びるしかない。 低所得者層の労働意欲を低下させれば、日本の生産性は低下し、モラルも低下する。十分な教育を受けられない貧困層の存在は、日本社会の労働資源の質的低下を招来し、必ずや富裕層の憂鬱へはね返るだろう。 > ちょうど1年前の8月は、総理総裁を目指す安倍晋三氏が大人気でした。変われば変わるもので、わずか1年後の今、当初は70%を超えていた内閣支持率が、「神の国」発言の森内閣以来の低率(20%台)に落ち込んだと報じられています。この振れ方はちょっと極端な気もしますが、まあ、それほどにお粗末だったということでしょう。 それはさておき、小泉政権時代から、「農奴」ならぬ「労奴」の国にまっしぐらに進んでいるという印象がありました。この8月3日公表の『労働経済白書』は、国の機関自らそれを認めたようです。02年頃から第二次大戦後最長の景気の回復が続いているとのことですが、非正規雇用の増加、労働組合の衰退などが原因で労働者への報酬はむしろ減少(マイナス3.8%)し、長時間労働が増え、過労による労災認定は過去最高。この間、企業の経常利益は1.8倍、役員報酬は2.7倍、株主配当は2.8倍にそれぞれ増えているといいます。景気が回復し、経済が成長し、企業業績が好転すれば、労働者の賃金も増えると散々言われていたのは、何だったのでしょうか。景気回復・成長はむしろ格差を拡げているように思われてなりません。 為政者(政府・与党)や産業界(経団連など)のリーダーたちが、以前からそういう数値や傾向を知らなかったはずはありません。であるのに、定率減税だけをさっさとやめ、同じ理由(景気の刺激)で同時に実施した法人税率引下げ、所得税最高税率引き下げはそのまま放置し、なおかつ、証券投資税制の優遇を延長し、法人の負担を一層軽減したのが、今年度の税制改正でした。また、さらなる労働強化に繋がる可能性のあった「ホワイトカラー・エグゼンプション」も危うく制度化されるところでした。一方で「再チャレンジ」がどうこうなどと言いながらです。 参院選が仮に与党の勝利に終わっていれば、法人税率をさらに引き下げ、消費税率を引き上げ、「ホワイトカラー・エグゼンプション」がむし返されていたことでしょう。そういう意味では、景気回復を実感できない人々にとっては、参院選の結果は束の間の時間稼ぎになりました。ただし、参院選に大勝した民主党からも、まだこれらの点についての言及はほとんどありません。「生活第一」とのキャッチフレーズが、単なるスローガンで終わってしまうことのないよう、粘り強く監視し続けたいものです。 余談ながら、新聞によって『労働経済白書』公表の扱いが大きく異なるのが気になります。とりわけ、日本経済新聞の扱いは小さかったような・・・ |
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