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パンデミックが生み出した、超富裕層の新たなステータス・シンボルとは  

投稿者:ジュリア  投稿日:2020年 5月31日(日)19時09分10秒  超富裕層は新しいステータス・シンボルで、コロナウイルスの時代に彼らの富を誇示している。
彼らは、コンシェルジュ・ドクターを雇い、検査設備を持つ豪華なコンドミニアムに住んでいる。
身の回りの世話をするスタッフがいる別荘でパンデミックを乗り切ることなどを見れば、彼らがとてもぜいたくな自己検疫の手段を持っているのがわかる。
コロナウイルスの大流行は、ステータス・シンボルに新時代をもたらした。

超富裕層は、ゴヤールのハンドバッグを持っていく場所がなくなり、月々の会費が900ドル(約9万7000円)のジムが閉鎖されたときでさえ、自分たちの富を誇示する方法を見つけ出すのだ。パンデミックが彼らの優越感を打ち砕いたとき、彼らはそれまでのステータスシンボルをしまい込み、より豊かなパンデミック体験のための新たなぜいたく品を作り出すことによって再び支配権を握った。

世界の他の国々と同様に、彼らの安心感は低下している。しかし、コンシェルジュ・ドクターを雇ったり、アメニティとして検査を提供する豪華なコンドミニアムに住んだりすることは、彼らが健康面で優位に立っていることを示している。また、別荘や牧場、外国などでパンデミックを乗り切るということは、彼らの検疫体験が非常にぜいたくなものであることを意味している。

コロナウイルスの大流行の中で生まれた、6つの新しいステータス・シンボルは、アメリカに存在する非常に大きな貧富の差を浮かび上がらせている。




コロナウイルスの大流行が始まった当初、アメリカでは診断検査が不足していたので、一部の超富裕層は、コロナウイルス検査のためにコンシェルジュ・ドクターを雇い始めた。これにより、CDCの厳格な検査基準を回避し、長い待ち時間を回避することができた。

ロサンゼルスを拠点とするあるコンシェルジュ・ドクターは、Business Insiderのテイラー・ニコル・ロジャース(Taylor Nicole Rogers)記者に、自宅訪問の費用1500ドル(約16万円)の中にこの検査が含まれていると語ったが、これは緊急治療室で検査を受けた場合の料金よりも少ない。

また、専任の医師を雇うことは、救急医療を受けるのに比べて、患者の時間と費用を節約できることが多いとも述べている。この料金で得られる最大の特典は、個人に合わせた医療サービスだ。




高級なコンドミニアムは、アメニティーを充実させている。屋外のヨガデッキや静かな庭園などの健康関連の施設は、パンデミック前からすでに増加していた。今では無料のCOVID-19抗体検査もついてくる。

マイアミのサウスビーチにある522室の高級コンドミニアム、The Continuumは最近、USA Sports Medicineおよびマウント・サイナイ病院と提携し、3日間のCOVID-19抗体検査会を実施した。

「我々は資金を住民にとってより重要なものに振り向けている。それは健康と安全だ」 とThe Continuumのマネージングディレクターであるリシ・イドナニ(Rishi Idnani)氏は、Forbesに語っている。

高級マンションもまた、アメニティとして検疫アクティビティを提供している。ForbesとBrick Undergroundはそれぞれ、ニューヨーク市の高級住宅がロックダウン中に料理教室や絵画教室、ブロードウェイの歌手によるパフォーマンスなどをバーチャルで提供していると報じている。




使用人を持つことは、昔から金持ちのステータスシンボルだったが、ロックダウン中もそれを維持していることは、そのステータスをさらに高めている。中には、家事スタッフに無期限で隔離生活をともにするように頼んでいる者もいる。

マーラー・プライベート・スタッフィングの社長、ピーター・マーラー(Peter Mahler)は、彼のクライアントの約40%がスタッフと一緒に隔離生活を送っているとウォール・ストリート・ジャーナルに語った。失業率が記録的な高さに達している中、スタッフは隔離のための魅力的なオファーに直面している。それは30%の昇給と同じくらいだ、マーラーは言った。しかし、一部のスタッフは自主的に同じ給料で雇用主と生活をともにしている。

マーサ・スチュワート(Martha Stewart)によると、彼女の運転手、家政婦、庭師は、パンデミックの間、敷地内の別の住居に滞在しているという。

パンデミックではないときにも、フルタイムのスタッフを雇うには1人あたり年間103万ドル(約1億1000万円)から240万ドル(約2億5800万円)の費用がかかる。これは手当やボーナスは含んでいない。




超富裕層は、別荘でスタッフと一緒に隔離生活を送っていることが多い。ハンプトンズやジャクソンホールのような豪華な別荘地は、昔からステータスの象徴だったが、富裕層がコロナウイルスからの避難場所を求めているため、その価値はますます高まっている。

このような別荘は、都市部の住居を離れてパンデミックを乗り切るために、今は主な住居となっている。彼らは、より広々とした空間と自然へのアクセスが容易な小規模コミュニティに逃れてきたのだ。

ニューヨーク市の住民は、北部の山間地域やハンプトンズに向かっている。彼らは、他の東海岸の都市生活者とともに、ニューイングランドの沿岸部にも潜入し、マサチューセッツ州の最もぜいたく地域やメイン州の島々に群がるようになった。西部では、アイダホ州からワイオミング州まで、富裕層がスキーリゾートに避難している。




牧場は昔から金持ちと結び付けられてきたが、最近では魅力を失いつつある。ミレニアル世代はベビーブーマー世代の両親が持つ広大な牧場を継承しなかったため、西部では数百万ドル規模の牧場が余っている。

しかし、パンデミックの影響で牧場への関心は変化を見せており、不動産業者はBusiness Insiderに、まだ牧場購入の増加は見られないが、関心は高まっていると語っている。

カリフォルニア州とネバダ州で牧場を販売しているCalifornia Outdoor Propertiesは、Business Insiderに対し、サイトへの4月のトラフィックが前年比で76%増加したと述べた。オーナーのトッド・レンフリー(Todd Renfrew)によると、最近、コロナウイルスから逃避したいと考えているカリフォルニアの買い手に、農場の一つを570万ドル(約6億1400万円)で売却したという。

平均して約700万ドル(約7億5500万円)規模の牧場を販売しているブローカーのHall and Hallも、2020年第1四半期のウェブサイト訪問者数が前年同期比で60%増加したとBusiness Insiderに語った。

Hall and Hallのディレクターであるビル・マクデビッド(Bill McDavid)は、「このような状況の中で、人々がより田舎の土地について興味を持つのは理にかなっている。特に、考えたことがあるが、過去に行動しなかった人々にとっては」と述べた。

「彼らが『もっと前にやっておけばよかった』と思っているのは想像に難くない」

それはまさに、マイケル・ブルームバーグは最近行ったことだ。彼は、コロラド州にある4600エーカー(約1860ha)の牧場に4500万ドル(約48億5000万円)を支払った。




2つ目のパスポート(国籍)を持つことは、超富裕層のステータス・シンボルとして新しいものではない。しかし、「より安全な」国へのアクセスを検討するために、新たな重要性を帯びてきている。

以前は、2つ目(または3つ目)のパスポートは、多くの場合、経済的な利益を得るためのものだった。 今は安全だ。ジョン・アーリッジ(John Arlidge)はロブ・リポート(Robb Report)で、超富裕層はすぐにでも安全な場所に逃げ込み、質の高い医療サービスを受けたいと考えている、と書いている。

市民権ブローカーのHenley&Partnersでは、2020年の最初の3カ月で新しい国籍を申請する人が前年比で42%増加したとアーリッジは報じた。 問い合わせ件数は25%増加している。

これらの永住権プログラムでは、カリブ海諸国では1人あたり10万ドル(約107万円)、オーストリアでは760万ドル(約8億2000万円)の費用がかかる。



[原文:The pandemic has given the 1% even more ways to show how much money they have. Here are 6 new status symbols among the ultrawealthy.]

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)
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